患者の会社の上司や同僚は心療内科医にとっての情報源
心療内科では患者に対して「あなたは心身症です」や「あなたは心身症ではありません」といったふうに、すぐに診断を下すケースは少ないです。本人や家族が「心身症になったみたいです」と言っていても、成育歴の聞きとりや複数の心理テストをしたうえで診断を下すのが一般的となっています。また患者が普段どのような仕事をしているかは、心療内科医にとってとても貴重な情報になります。そのため治療の過程では、本人と家族だけでなく患者の勤務先からも情報を得ることもあるのです。しかし患者の勤務先と不用意にコンタクトを取ると、患者と心療内科医の間にある信頼関係を阻害しかねませんし、場合によっては個人情報の流出問題に発展することもあります。そのため心療内科医は患者と家族からの同意をしっかり得たうえで、患者の勤務先にアクセスするのです。
カウンセラーや産業医がメインで治療に加わることも
医師から見て患者に心身症の症状はないにも関わらず、日常生活が上手く送れない場合は、専属のカウンセラーによる対面カウンセリングをメインの治療方法として選択することもあります。また患者の勤務先に産業医が配置されていれば加療依頼書という書面を作成し、心療内科への通院治療ではなく産業医から定期的にカウンセリングを行ってもらうこともあります。心身症は、なったか?なっていないか?をはっきりさせることのできないグレーゾーンの範囲が広い病気であるだけに、カウンセラーや産業医など複数の視点を伴う治療方法が選択されるケースが多いのです。
心療内科を梅田で探す場合、治療に薬を用いない方針の医療機関が存在することを覚えておきましょう。カウンセリングを中心とした治療に力を入れているところもあります。